子連れ出勤
「子育て」と「仕事」を両立し、ママも、子どもも、家族も、会社もみんな笑顔になる選択肢の1つとして、
子連れスタイル推進協会では、「子連れ出勤」取り入れたい企業、自治体のお手伝いをしています。
なぜ『子連れ出勤』?
『子連れ出勤』とは?
『子連れ出勤』は、「子育て」と「仕事」を両立する方法の一つです。
2019年には、政府が推奨すると表明し、話題にもなりました。
子どもが生まれた後、どう仕事を続けてくか、悩むお父さん、お母さんは多いのではないでしょうか。
また、人材不足で、産後の女性社員の退職を減らしたいが方法がわからない、と悩む企業も多いと思います。
子連れスタイル推進協会では、
そんなお父さん、お母さんの「子育てを楽しみたい」「仕事もしたい」の想いと
企業の「出産や育休後、辞めないでほしい」「働き続けてほしい」という想い、
どちらも叶えるひとつの方法として、『子連れ出勤』の導入のサポートをしています。
『子連れ出勤』は、仕事をしながら子育てができる古くて新しいスタイル
『子連れ出勤』は、実は戦前までの日本では、普通に行われてきたことでした。
畑仕事に赤ちゃんや子どもを連れていったり、お店でおんぶしたりしながら働いたり…。
戦後、「働く」と「子育て」は分けて行われるようになりましたが、
私たちは、「働く」と「子育て」を分けない新しい働き方として『子連れ出勤』を提案しています。
子連れスタイル推進協会の母体である、授乳服メーカーのモーハウスでは、
20年以上前から、お母さんが職場に子どもを連れてる『子連れ出勤』を実施してきました。
子連れ出勤を経験したお母さんスタッフは、累計300名以上になります。
起業当初、手伝ってくれたお母さんに「じゃあ、子ども連れてきて働いたらいいんじゃない?」、と自然と始まった子連れ出勤。
やってみると、子どもはお母さんの側にいるため必要以上に泣いたり騒いだりすることもなく、
企業にとっても、長く働き続けてくれるため助かり、職場の雰囲気も和やかになるなど、いい影響がたくさんあることに気づきました。
『子連れ出勤』は、仕事内容や環境によって向く会社、向かない会社もあります。
私たちはすべての会社に導入してほしいと思っているわけではありませんが、
『子連れ出勤』が、悩むお父さんお母さん、企業にとって、悩みを解決するための「働き方改革」の1つとしてお役に立てる時があると私たちは感じています。
定期的に「子連れ出勤見学会」も実施していますので、興味のある方は、お気軽にお問合せください。
子連れ出勤のメリット
会社のメリット
- 産休・育休後の離職率を下げ、採用・研修コストを削減
- 働きやすい環境の選択肢が増え、人材確保につながる
- 育休からの復帰が早い傾向から、他の従業員の負担減につながる
- 「働き方改革」の1つとして、メディアでの掲載や会社のイメージアップにつながる
- 中小企業など事業所内保育所の設置の負担が少なく導入できる
- 子どもが職場にいることで、雰囲気が和やかになり、従業員同士で助け合う風土が生まれる
- 社内に多様性が生まれる
ママ・家族のメリット
- 保育園の受け入れ先が見つからないなど、子どもの預け先がない時も働くことが出来る
- 産後、すぐに職場復帰がしやすい
- 子どもが近くにいるため、安心しながら仕事をすることが出来る(災害等の観点からも)
- 孤独な子育てにならずに、社会へのつながりを持つことが出来るので、メンタルの安定が保てる
- 子育てのコツがつかみやすい(特に外出時の子育てや、両立のコツ)
- 子育てに没入しないので、バランスの良い子育てができる
子どものメリット
- 親が近くにいるので、安心して過ごすことが出来る
- 親が働いている姿を見ることができるので、親の仕事についての理解が深まる
- 親以外の大人と一緒に過ごすので、人見知りが減り、社会性の育成につながる
- 子どもなりに、場の空気が理解できるようになり、外出しやすくなる
- 親がいる場所を知ることで、離れているときも安心感が持てる
- 子連れ出勤で育った子はたくましいと言われる傾向
社会のメリット
- 待機児童の解消の1つの方法でもあり、出産・子育てしやすい社会づくりへとつながる
- 一人一人の多様な働き方や生き方を尊重し、柔軟に受け入れられる社会づくりにつながる
- 一人の子どもを、親だけでなく、会社や地域全体を通して育てていく体制づくりの1つとなる
- 母親が社会とのつながり続けることができるので、孤独な子育てが一因となる社会問題(母親の鬱や虐待)の減少につながる
- 子育てしやすい機運が醸成され少子化対策への好影響が考えられる
- 社会全体で子育てをするあたたかな雰囲気が生まれる
- 働き続ける環境を整えることで女性の人材育成となり、仕事を通して地域貢献し続けることが出来、社会全体の活性化へとつながる
さまざまな子連れ出勤
子どもの側で一緒に働く(帯同型)
こどもを抱っこやおんぶしたり、親の側で寝かせたりしながら仕事をするスタイルです。
社内で子どもを預けて(一時託児室型)
空いているスペースやその時使っていない会議室などを利用して、一時的に託児が可能な部屋にして、保育士に預けるスタイルです。
親同士でサポートし合いながら(相互保育型)
何人かの親同士で、空いているスペースや使っていない部屋などで、数時間起きに後退しながら、子どもの面倒を見合うスタイルです。
社外で(テレワーク型)
家など社外で、子どもをそばに置いて見ながら、オンラインなどで仕事をするスタイルです。
子連れ出勤導入ステップ
①環境づくり
職場に子連れ出勤ができる環境を整えます。
子どもにとって危険な場所はないかチェックし、
子連れで仕事をすることが出来るスペースを確保します。
工事現場や工場など、子どもにとって危険となる場所は避け、
子どもの年齢や様子に応じて、ベビーマットやベビーベッドなど安全に過ごせる環境を整えます。
②希望者と面談をする
子連れ出勤希望者と面談をし、子どもの年齢や健康状態を確認したり、
職場での子連れ出勤のルールなどをお互いに確認したりするなどし、
子連れ出勤実施可能かどうか確かめます。
③テスト導入
環境が整ったら、子連れ出勤をテスト導入してみましょう。
実際に実施してみて出てきた課題には柔軟に対応します。
また、人事担当者と、子連れ出勤をしている社員は、定期的に面談し、よりよい環境づくりを目指してきます。
④ルールを共有する
子連れ出勤は、子連れ出勤する職員と子どもだけでなく、会社の職員が協力し合って、初めて実現する働き方です。
子どもと母親だけでなく、職場の人全員が、気持ちよく働いていくことができるように、会社で一緒に働く全員でルールを共有していくことが必要です。
必要に応じて、就業規則の変更なども行います。
コロナ渦での休校対策としての「子連れ出勤・親子同伴出勤の10のポイント」
子連れスタイル推進協会では、感染拡大に伴う休校などの際、子連れ出勤の導入を検討されている事業所の皆さまに、「導入のポイント」や、「受け入れ環境の注意点」など、無料にてご相談にお応えしています。
まずは、外出せずに働き続けられる環境が整えられることが第一だと思いますが、みんなが無理なく働ける環境をつくっていけるよう、子連れ出勤という働き方が一つの選択肢になります。
休校対策としての「子連れ出勤・親子同伴出勤の10のポイント」をまとめましたので、参考にしていただけたら幸いです。
●1. 出勤の際は、子どもへの負担を考え、混み合う時間を避けること。車通勤や徒歩での通勤ができるなら考えてみてもいい。
●2. 子どもを連れていける環境かどうかを確認すること。たとえば危険物を扱う職場では難しいが、100人以上ワンフロアと言った職場では、感染拡大の処置をとるのが難しい場合がある。
しかし、ごく小さな会社や、お店での接客など、一般に想像する以上に子連れ出勤可能な職場の範囲は広い。
●3.子どものための空間ではない仕事場に、子どもが落ち着いて居られる時間は限られる。年齢により、状況により、勤務時間短縮も検討すること。
●4.子どもがいることも考慮し、家族も含め健康チェックはより慎重に行うこと。
●5.仕事場では、子どもが興奮する遊び方よりも静かに集中できるような遊び方を推奨。
●6.年齢や人数にもよるが、子どもだけ別の部屋にするより、目が届く場所で、目の端で見守りつつ、という形がおすすめ。食卓で勉強させるイメージ。
●7.場合によっては、仕事の簡単な手伝いは、子どもにとっても役立つ喜びがある。
●8.周りが、子どもも親も特別扱いしないこと。
●9.自分も周囲にも、仕事の生産性を落とさないように配慮すること。
●10. 近所のおじちゃんおばちゃんのように、自分の子でなくても場合によっては注意し、見守ること。
自治体との取組み
茨城県つくば市
つくば市では、さまざまな保育環境の一つとして、
中小の事業所でも取り組みやすい働き方改革である「子連れ出勤」を導入しやすくするために、
市内の企業での子連れ出勤テスト導入を行う、
子連れ出勤の検討ができるよう、マニュアルやリーフレットの作成を行うなどしました。
▼子連れ出勤導入基本マニュアル・リーフフレットはこちら(つくば市の子連れ出勤についてのHPへ)
https://www.city.tsukuba.lg.jp/jigyosha/oshirase/1007536.html
茨城県笠間市
笠間市では、子育て中の母親が働きやすい職場環境の広がりを目指して、
情報交換会や、講演会の開催、
市内で子連れ出勤を導入している企業の調査や紹介などを行っています。
茨城県
茨城県内の企業に、職員が子育てしながら働き続けることのできる職場環境を整備するための提案を行うため、
新しい働き方を取り入れている県内外の企業について調査や、保護者向けのアンケート、
子育てと仕事に関するシンポジウムを開催するなどの事業を行いました。